コラム

 公開日: 2016-12-28 

モルタル外壁のひび割れ原因、クラックはなぜ起こる?

湿式工法のモルタルの宿命ともいえるトラブルがクラックで、これはヘアークラック、乾燥クラック、構造クラック、縁切れクラックの4種類あります。

クラックを放置すると、雨水で酸化したラスに接するモルタルがはがれやすくなるとともに、防水紙が劣化して、躯体内への雨漏りが起こるおそれが出てきます。

クラックの補修法には、チョーク式被覆補修、フィラー擦り込み、Vカット工法があります。

クラックの種類と起こる原因

クラック(亀裂、ひび割れ)は、湿式工法であるモルタルの宿命ともいえるトラブルです。そのクラックには4種類あります。

●ヘアークラック
非常に細くて、浅いクラックをヘアークラックと言います(ヘアー=髪の毛)。その基準は、幅0.2~0.3mm、深さ4mm程度で、よく見ればわかるといった程度のものです。

原因はいくつか考えらますが、モルタルは施工時に水分を含んでおり、これが乾燥収縮した際に表面の塗膜が追随できず、結果としてクラックが起きます。西日のあたる外壁で起きやすいです。また塗膜の経年劣化や施工不良の可能性もあります。

ヘアークラックは、基本的に躯体に悪影響を及ぼすものでなく、基本的に対処不要なのですが、本数が多く、それなりの深さがあれば雨水侵入の心配が出てきます。

チョーキングが出ているなど、ちょうど塗り替え時期であれば、下塗り材で解決できることがほとんどです。

ただし、ヘアークラックが浮き出てきそうな場合、フィラー擦り込み(後述)などの手段で補修します。ほとんど判別のつかないヘアークラックを補修して、かえって外観が悪くなった、ということもありますので、そのあたりの判断は慎重にする必要があります。

●乾燥クラック
乾燥クラックの原因は、ヘアークラックの乾燥収縮と同じですが、もっと目立つものを指します。モルタルが乾燥しきれば、それ以上の収縮は起きず、乾燥クラックも拡大することもないのですが、フィラー擦り込み、あるいはもう少し大がかりな補修を行います。

●構造クラック
建物の構造そのものに起因するクラックのことをいいます。土台が不同沈下したり、地震や施工の欠陥のせいで構造がゆがんだりすると、モルタル外壁にクラックが走ります。

構造クラックは、シーリング材を使用するなどそれなりの補修が必要です。それ以前の問題として、構造をチェックし、そこをまず直す必要があるかもしれません。

●縁切れクラック
モルタル施工作業を途中で中止して、時間をおいてから再開したり、部分的に施工し直すなどして、新旧の塗り継ぎ部分がある場合、その箇所がひび割れることがあります。先に行われた施工箇所と、後で行われた施工箇所の境目を「縁」と呼ぶことから、この名がついています。構造クラックと同様、シーリング材などを使用した補修が必要です。

クラックを放置すると…

モルタルの構造は、
外側から仕上げ材→モルタル→ラス(金属網)→防水紙となっています。

仕上げ材よりも深いクラックがあると、そこから雨水が入り込み、モルタルはそれを吸収します。やがてラスに水分が到達すると、これが酸化・劣化します。こうなると、ラスに接したモルタル部分がはがれやすくなります。さらに防水紙が劣化してしまい、躯体内への雨漏りが起こるおそれが出てきます。

クラックの補修方法

●チョーク式被覆補修(スプレー式被覆補修)
最も簡便な補修方法で、ヘアークラック専用です。チョーク式は、チョークのような固形の補修材を、クラックに塗りつけるようにして埋めるものです。
スプレー式は、スプレーから補修材を噴射して、クラックを埋めます。チョークほど力も時間も要りませんが、補修材が周囲にも飛散するため、多少のムダ使いが出てしまいます。

●フィラー擦り込み
クラックの幅が非常に狭い(0.2mm程度)場合は、この方法を用います。フィラーとは、クラックを埋めることを目的とした下地調整材で、セメントと骨材を主原料とした粉と樹脂ないしは硬化液を混合したペーストです。

手順としては、ディスクサンダーで補修箇所に沿ってケレンを行い、ワイヤブラシなどで清掃後、補修用プライマーをクラックに沿って塗布します。そこへ、コテを用いてフィラーをしごき塗りします。これでクラックは埋まり、雨水の侵入が防止されます。

●Vカット(Uカット)工法
クラックの幅が広い場合は、この方法をとります。
手順としては、ダイヤモンドホイールをクラックに沿うように走らせて、溝をつくる感じで削ります。

溝の断面形状が、V字状(表面側が広く、奥になるほど狭い)になることから、この呼び名がついています。V字溝ができたら、そこにプライマーを塗ります(次の工程のシーリング材が密着させるため)。そしてシーリング(コーキング、セメント接着剤)を充填します。最後に化粧モルタルを塗って補修跡を隠します。

ひと手間かけてV字溝をつくるのは、シーリングの分子構造が大きく、細い溝に注入するのに難があるためです。

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