コラム

 公開日: 2018-05-06 

空き家でもかかってしまう税金の話

所有しているマイホームとは別の、使用目的のない空き家の税金。都会で暮らしながら地方の空き家の管理に頭を悩ませ、固定資産税の納期を気にして過ごす方が増えています。

人が住んでおらず、今後も住む予定のない空き家にも税金がかかります。
空き家を持っている限り市区町村から、ずっと固定資産税の払い込み用紙が届きます。いずれ空き家を相続する子や孫の代までが、払い続けることになる税金です。

今回は、これから家を相続する予定のある方にも知っておいて頂きたい、空き家にかかる固定資産税のお話、そして劣悪な状態と判断された空き家に生じる税金増額の危機についてお話しします。

空き家の税金 固定資産税と軽減措置特例

毎年1月1日時点での土地や家屋の所有者に、固定資産税と都市計画税が課税されます。空き家といえども同じように課税対象となっています。

地域によって若干の違いはありますが、一般的に固定資産税は市区町村が決めた土地の価値「課税標準」×1.4%。
都市計画税は「課税標準」×0.3%で算定されます。

ただし、土地の上に住宅がある場合は、「住宅用地の軽減措置特例」が適用されるので、大幅な減税が受けられます。空き家のように入居者がいなくても同様です。
敷地面積200㎡までに対し、固定資産税が6分の1、都市計画税が2分の1となります。
さらに200㎡を超える部分に対して、固定資産税が3分の1、都市計画税は3分の2にまで減税されます。

固定資産税の納税通知書を受けたにも関わらず、税金を納めなかった場合、納税義務のある者の口座や資産が差し押さえられ、強制的に徴収される可能性があります。

固定資産税がアップする空き家とは

ところが「住宅用地の軽減措置特例」を受けたいがために、空き家がそのまま放置されるケースもあり、ここ20年ほどで空き家は倍増。今後も空き家率は高くなると見込まれています。

今にも壊れそうな古い空き家、荒れ放題で景観を汚している空き家、不審者がうろつく物騒な空き家もあります。
取り壊さないでいるのは、住宅用地の特例の適応に起因していました。
建物があれば税金の軽減を受けられると考えたとき、空き家解体を踏みとどまる心理が働くのも無理はないかも知れません。

そこで国は空き家問題対策として、2015年に「空家等対策の推進に関する特別措置法」を施行し、管理されていない空き家に対する規制を厳しくしました。
倒壊の危険をはらんでいたり、景観を損なう不衛生な状態、地域の治安悪化をまねきかねない場合など、一定の要件に該当する空き家は「特例空き家」と定められます。

「特定空き家」の判断は各市区町村に委ねられています。
各自治体からの改勧告を受けた特定空き家の所有者が対策に応じないときは、土地に対する固定資産税の特例が除外され、固定資産税は増額となってしまいます。

特定空き家と判断されると税の増額だけではありません。最悪の場合、強制撤去の勧告を命ぜられるなど、精神的負担はさらに大きくなってしまうでしょう。

更地にしてもかかる固定資産税

最初にご紹介したように、家が建っていれば固定資産税に住宅用地の特例が適用され軽減措置を受けられます。
では、特定空き家には該当しないまでも、継続した空き家管理が難しいと考えた所有者が、解体を決意した場合はどうでしょう。更地にすると固定資産税はどう変わるのでしょうか。

まず更地になると、まず家の固定資産税はなくなります。
そして土地の固定資産税の特例は受けられなくなります。

しかし、単純に敷地面積200㎡までに対し6倍、200㎡を超える部分に対して3倍の税が課せられるのかというと、そうではありません。
更地の固定資産税は評価額の7割が上限です。
解体することで、概ね3~4倍に増えると考えてみましょう。

また、敷地の広さに関係なく、家の固定資産税が土地の固定資産税の3.2倍以上あれば、更地にしても固定資産税は上がらないとの試算もあります。

空き家と更地の固定資産税の比較検証も大切ですが、空き家の解体費用は木造でも坪2~3万円と高額です。
更地計画を進める場合は、解体費用と税負担をきちんと精査し慎重に考えましょう。

不利益な空き家を増やさないために

国の特定空き家等への固定資産税特例廃止には、放置空き家を減らして限られた国土を有効活用したいという目的があります。

一方で、老朽化した空き家を取り壊したい気持ちはあっても踏み切れない所有者側の経済事情も見えてきます。

また同時に空き家所有者が今できること、これから考えるべきことも浮かんでくるのではないでしょうか。
第一に、空き家対策特別措置法に基づく行政の動きに注目し、自身の空き家が受ける影響を把握すること。
管理が行き届いていなければ固定資産税増税のペナルティや強制撤去などの措置が取られることを頭に入れておきましょう。

土地に対する固定資産税の特例による税負担軽減をキープするためにも、適正な空き家管理で、より長く丈夫な状態を維持していくことをお勧めします。
その家の健全な状態、空き家の寿命を決めるのは、所有者なのかも知れません。

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