コラム

 公開日: 2014-07-28  最終更新日: 2015-06-15

理科講義 僕たちは、どこから来たのか。~その2~

さて、前回の続き、僕らがどこから来たか、について
ちょっと話そうか。前回は、「お母さん」という単位を
作ってご先祖様を遡っていったんだね。「1お母さん」
が20年。「7お母さん」で140年前で江戸時代だった。
たった7人、お母さんを数えると、チョンマゲの時代だよ。
これを5000~10000回繰り返すくらいまでがホモサピエンスの
時代なトコロまでこの前話したんだったね。じゃあ、その前は?
ホモサピエンスの前はどんなお母さんだったのか?
実は、こんな感じだったのでは?と言われているよ。
じゃ~ん、「ホモ・ハイデルベルゲンシス」でっす。

ホモ・ハイデルベルゲンシス
「ウィキペディアより」
まあ、これはお母さんというよりお父さんかな。
身長180センチ、体重100キロのちょうど今のプロレスラー
みたいな人たちだった。脳の大きさも僕らとそんなに変わらない。
中には僕らより脳の大きな人たちもいたらしい。
たぶん、大自然の中でいろんな危険の中で生きるためには
素晴らしい頭脳が必要だったんだね。僕らと同じように彼らも
鋭い牙も爪もなかった。敵がどこからくるか、とか、
見つかりにくく丈夫で暖かい隠れ家をどうする、とか、効果的な武器
を作ろう、とか、生きるために必死な思いで頭を働かせなければなら
なかったんだ。
「こんな原始人より、パソコンやスマホとか使っている僕らのほうが頭がいい!」
というのは大きな間違いだ。僕らはそういった便利な道具を使っている
にすぎない。最近の実験ではチンパンジーでもパソコンをある程度
操ることが可能なことはわかっているよ。ご先祖様のホモ・ハイデルベルゲンシス
も使い方さえ教えればきっと上手に扱っただろう。脳の大きさは僕らと変わら
ないくらいなんだから・・・・
(実を言うと、この数万年で人類の脳は少しずつ小さくなっている、という
話すらあるんだよ。だいたい100~150CCくらい小さくなった。テニスボール一個
ぐらいだね。もちろん小さくなったから馬鹿になったのか、とはすぐには言えない。
クジラなんか人類よりはるかに脳は大きいけど人間より頭が良いとは言えない
からね。だけど、この10万年前までは人類の脳はとんでもないスピードで
大きくなり続けてきた。10万年前にピークを迎え、すこしずつ小さくなって
いる、というのはちょっと怖い気もするね。筋肉を使わなくなると衰える。
僕たちは車や電車に乗るようになって足の筋肉は間違いなく衰えて来ている。
パソコンやスマホ、ナビなどの発達で、あまり頭を使わなくなって同じような
事が起こっているのかもしれないね。)

さて、この「ホモ・ハイデルベルゲンシス」からは2種類の人類が生まれた
んだよ。僕達「ホモ・サピエンス」とあの有名な「ホモ・ネアンデルタール」だ。

ホモ・サピエンス
ホモ・ネアンデルタール(男)「ウィキペディアより」

ホモ・ネアンデルタール
ホモ・ネアンデルタール(少女)

僕らと殆ど変わらないだろ?スーツを来て電車に乗っていても「ちょっと
ゴツい人」くらいにしか思わないだろう。いや、僕と歩いていたら、殆どの
人は僕の方をネアンデルタールと呼ぶかもしれない。ネアンデルタールの
少女の方なんかはSKB48に居てもおかしくなさそう。ぼくなら「萌えもえ~」
と言ってしまうかもしれない。(危ないオヤジですみません)
この「ホモ・ネアンデルタール」実は僕らより脳が大きい。もしかしたら
今の僕らより知能が高かった可能性すらある。でも2万~3万年前に
絶滅してしまったんだ。
なぜだと思う?仮説のひとつなんだけど、僕らと彼らとは決定的な違いが
あったと言われている。喉の奥が短いのだ。それがなんで決定的な違いなのか。
実は人体のこの部分は発声に関係している。つまり、ここが短いと複雑な
声を出せないんだよ。この事から、ネアンデルタールは複雑な言葉を使えな
かったのではないかと言われている。

人類が発明したもっとも重要なものってなんだと思う?実は「言葉」なんだよ。
たとえば、集団で狩りを行う場合、言葉があれば「太郎はマンモスの進行
方向で待ちぶせしろ。二郎は左側から、三郎は右側から追いかけろ。
僕は後ろから襲う。」というような高等な狩りができちゃう。相当効率的な
狩猟ができるよね。
10万年前くらいに現われたホモ・サピエンスは、もしかしたら同時期に存在した
ホモ・ネアンデルタールより知能では劣っていたかもしれないけど、複雑な言葉
を駆使して彼らに生存競争で勝利した、というのがけっこう有力な仮説になって
いるよ。

それに言葉の真の力はこの程度ではない。
もし言葉がなかったとしよう。そして君が何か素晴らしいものを発見か発明した
とする。もし言葉が無かった場合、君はそれをどうやって他の人に伝える?
せいぜい、それを身の回りの人に見せることぐらいしかできないだろう。
つまり君が死んで居なくなってしまえば、どんな偉大な発見や発明も
そこで終わってしまう可能性が高い。しかし、もし言葉でそれを表現する事がで
きれば・・・・
例えば「ここから太陽の登る方向に1万歩歩いたトコロに素晴らしい食べ物
になる植物がたくさんある。」という言葉で他人に伝えられる。それどころか自分
が死んでもその情報は未来の人たちに残すことが出来る。つまり、「言葉」は
個人個人が発明発見した情報を時空を超えて多くの人に伝えられる人類
最強のアイテムなんだよ。そしてその情報は人類が生きていくに従って蓄積・
保存され膨大なものになっていく・・・これって凄いことだと思わない?

今あるパソコンやスマホや、ありとあらゆる便利な文明の利器はけっして一人の
人間が発明したものではない。数限りない天才たちの発明発見のの情報が
蓄積されてはじめて今ここに存在しているんだよ。これが言葉という最強アイテム
の真の力なんだ。
今、この言葉は文字データとして発展し、コンピュータやネットの力も借りて膨大
なビッグデータとして加速度的に蓄積保存され続けている。そして必要なデータ
は「検索」によって瞬時に取り出すことも可能だ。凄まじい時代に突入しているん
だよ。

ごく最近の研究で、僕達の遺伝子の中に、絶滅したはずのネアンデルタールの
遺伝子が見つかった。ほんの数%だけどね。つまり、僕達とネアンデルタールは
戦っていたばかりではなく、混血も起こっていたということになる。僕達の中に、
ネアンデルタールは生きていたんだ。あのネアンデルタールの少女を思い出して、
ちょっとほっとした。と同時に、数万年前の混血まで推定できてしまう、現在の
遺伝子研究の凄さにちょっと驚き。ね?理科って凄いだろ?


続く
                              柏の理数系なら天文台までついている学習塾ポラリス

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