勉強がおもしろくなる!成績UPサイクルに導く塾講師
コラム
公開日: 2016-05-18 最終更新日: 2017-04-06
テストで高得点取る人はみんな早く解き終わる?
問題を解くとき、正答率を重視する人は多いと思いますが、「問題を解くスピード」を重視する人は少ないように思います。今回はこのスピードの重要性についてお話ししたいと思います。
テスト中では「考えるより感じろ!」
定期試験を思い浮かべてみてください。学年でいつも高得点をマークしている彼、彼女。顔や背格好は違っていても彼らには共通しているものがあります。それは「解くスピード」です。
イメージしてもらえればわかると思いますが、あなたの周りにいる点数の高い生徒たちは皆テストを解き終えるのが異常に早くないですか?人によっては50分のテストを30分、教科によっては15分くらいで解き終わっていまいます。
「早く解いたからといって、点数が10点プラスされるわけではない」と思ったあなた。その通りです。早く解いたからといって、直接的に点数に加算されるわけではありませんし、内申点が上がるわけでもありません。しかし、早く解く生徒の方が「結果的に」良い点数が取れるのです。テスト時間を目一杯に使って解答欄を埋めていく生徒でいつも良い点数を取る生徒を私は見たことがありません。これはなぜなのでしょうか。
早く解くということは、「頭を使っていない」ということです。一見するとこれはマイナスのことを表現しているように思われるかもしれませんが、実は点数を取る上では非常に大事なことなのです。頭を使うということは考えるということです。「この問題はどうやって解くのか」考える。「この文章はどういう意味だったか」考える。考えれば考えるだけ時間はかかります。
考えるという行為はとても重要です。考えることこそ勉強ですから。しかし、この「考える」を絶対にやってはいけない、もしくはできるだけ考えることを少なくしなければならない特別な時間があるのです。
それがテストの本番です。テスト本番で頭を使って考えるとはどういうことか。解き方がわからなかったり、似たような問題を見たことがないから手が止まり、考えるんですよね?これはつまり、テスト本番までにしっかりと「理解してなかった」、「定着できなかった」という証拠に他なりません。だからテストの本番で考えてしまうんです。運が良く、その日にいつも以上に頭が冴えて解けるということもあると思いますが、そうでなかったら悲惨な結果になってしまいます。テストの点数は運否天賦に任せるものではありません。運否天賦は自らの最大限の努力の後に任せるものです。
頭を使うのはテストの前までに終わらせておく
ではその最大限の努力とはなにか。それは「考える」ことに他なりません。矛盾していると思った方。宜しいですか、テストの本番においてではないですよ、「テストの前までに!」です。テストまでに「どうやって解くのか」、「どういう意味なのか」を必死で考えてください。一生懸命頭を使ってください。ここではテストみたいに時間は制限されていませんから頭を使い放題です。そして、これによりしっかりと内容を理解し、演習を繰り返し、知識を定着させてください。これをしていくと、段々と頭を使わなくなってきます。なぜなら、その知識はあなたの血肉となり、頭なんて使わなくても体が勝手に反応し、手が自然に動いてくれるようになるからです。
野球でも最初はどうやってボールを投げるのか考えます。「ボールはこう握って、肘はこうして、腕はこう振って…」。初めは一球々々投げるのに時間がかかりますが、練習を繰り返す中で、どう自分が投げているかなんて考えないようになってきます。試合のマウンドで「どうやって投げるんだっけ」と考えてるピッチャーなんていませんよね。頭を使って投げるのはあくまで本番前までです。
勉強も同じです。しっかりと本番までに試行錯誤して、苦しみ抜いた末に初めて無意識に体が反応してくれるようになります。これがテンポの良さを生み出します。テンポの良いピッチャーが良いピッチャーであるのと同じように、解くテンポの良い生徒は良いテストのポイントゲッターです。
いつも高得点を取っている彼らがなぜテストを早く解き終えるのかおわかりになったかと思います。彼らはテストの前までに一生懸命頭を使って、考えて、理解して、自分のものにして、反射で解けるようにしてしまっているのです。彼らからすればテストの前までに勝負は決まっているようなものなのです。私もそうでしたが、彼らの中にはテストが好きな生徒が多い気がします。なぜなら頭を使わないからです。テストを受けるために着席していれば手が勝手に動いてくれるので楽なのです。
しかしそうなるまでが大変で、辛く憂鬱なのがテストの前です。頭を使わなければならないからです。もし「テストは1回きりの本番勝負」と考えている人がいれば考えを改めてください。勝負はテストのときには終わっています。一発勝負に弱いと自分で思っている生徒も安心してテスト前に時間をかけて勝負していってほしいと思います。その苦しい勝負に勝てば、テストというスペシャルタイムが待っています。オリンピックみたいなものですね。
正答率 < スピード
また、早く解けるとうことはしっかりと理解ができているということです。ですので、テストの前でなくても、自分がしっかりと内容を理解できているか確認したいときは、スピードを指標にしてみてください。演習の際にストップウォッチで計るのもオススメです。少しでも手が止まったら完璧に理解できていないということ。止まったところを重点的に復習しましょう。
そして、最初から正答率を上げようとしないこともポイントです。スピードを上げていくことの方に集中してください。正しいフォームで50メートルを走ろうとせず、50メートルをいかに速く走りきるかに集中してください。一番速いタイムで走ったとき、それが正しいフォームになっているはず。早く解こうとすることこそ、一番の正解への近道なのです。
「スピード」=「理解」=「高得点」
この方程式は覚えておいてください。
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