コラム

 公開日: 2016-02-17  最終更新日: 2016-02-18

不登校:子どもが感情的になった時

昨年12月から不登校になった健君(仮名)

小4の健君が
「学校へ行きたくない」
「勉強が嫌だ」
とお母さんに訴え始めたのは 2015年11月末でした。
2015年12月に入ると、朝起きることが出来なくなりました。

「成績も良く、友達とも遊べる、スポーツも続けている、健は指示されたことを非常に真面目にやる性格なので疲れたのかもしれません。突然学校が嫌だと言い出し、どうしたのかなと思っています。」
とお母さんが健君を連れてカウンセリングに来られました。

「どうしてか わからない。」
と健君も言葉にできない様子でした。
1月に入って体験学習の後、フリースクールに行くことを決意し、通い始めました。
しばらくして、小3の始めの頃にクラスであった出来事とそれに対する先生の指導、その他健君が納得出来ない気持ちを持っている出来事をお母さんに話すことができました。

お母さんからメールでその内容を教えて頂いたので 次のカウンセリングでは その記憶をEMDRで扱いました。
記憶にあった彼の否定的認知は
「僕は信用されていない。」
でした。

処理の中で出て来た 彼の感情や出来事を お母さんも私も受け止めたこと、彼の味方であることは伝わった様子でした。
肯定的認知のインストールが済んで 
「どんな感じ?」
と聞くと
「楽になった。」
とすてきな笑顔を見せてくれました。

このことがあった翌週には 
「きょうは フリースクールへ一人で行く。」
とバスと電車を乗り継いで往復したそうです。
学年の漢字練習も終わらせ、他のプリントも自分で解くなど 
勉強が嫌という気持ちは薄れてきたようです。

けれど、不快な記憶が処理できたのは まだ1つだけです。
イライラ等の感情が 何らかのきっかけで出るようです。

お母さんから
「お子さんの様子とお母さんの対応の様子」
のメールを頂きました。
その時のお母さんの対応が 他の保護者、大人の方の参考になると思い、
コラムに掲載するお許しを頂きました。

子どものイライラ、怒りが出た時

下記は 健君のお母さんからのメールです。
=====================
昨日の朝、また思い通りにならずにイライラしている状態となり、怒りに変わっていきました。
私の部屋にあった物を投げたりしていたので、
「小学校にいってたときは大変だったね。怒る気持ちわかるよー」
と言いながら、いらない紙を渡すと、今度はそれをびりびりに破いて、紙吹雪のように投げていました。
物凄い形相でそれを30分くらいして、そのあと落ち着きました。途中、
「あとでお母さんが片づけるからいいよ。怒りがでてくるよね。」
と言っていたのですが、気持ちが落ち着いてから、私が少し席をはずしている間に、全部きれいにゴミ箱に入れて部屋を片付けていました。そのあと
「気分転換する力があるね。よかった。お母さんうれしいよ。」
と伝えました。
健は、その後、気分的にも落ち着き、いつものしっかりした子どもにもどり、一日過ごすことができました。

昨日の朝のことは、怒りを出すことができたということだと思い、肯定的にとらえています。
=====================
以上がお母さんからのメールの一部です。

お母さんには 次のように返信しました。

健君がお母さんの前で「抑圧していた感情」を出すことが出来て 本当に良かったですね。
お母さんが受け止めて下さるという安心感があってはじめて出せるのですから。
=====================
フリースクールの情報は「不登校親子応援ねっと」発行の「東葛エリア不登校親子応援ガイドマップ」を見て得られたそうです。ガイドマップご希望の方は 
不登校応援ねっと事務局 f.ohen-net@live.jp 
にメールでお問い合わせください。千葉県東葛地域の不登校支援団体、公的機関の案内が載っています。

東京東部地域のガイドマップのお問い合わせはこちらへ。

「学校に行きたくない、行けなくなった子どもに接する時」の注意

東京大学大学院教授 笠井清登氏が2013年9月8日発行「心の健康ニュース」に 「学校に行きたくない、行けなくなった子どもに接する時」の注意として 次のように書いておられます。
※検索:「壁新聞 思春期シリーズ」で東大精神科のホームページにあるこの記事を読むことができます。

「子どもは規範をわかっている」
「丁寧に接することは 甘やかしではない。」
「充分に子どものこころに寄り添ったうえで このように繊細に、丁寧に接することは、甘やかすこととは全く違います。子どもの心に寄り添わず、固定的な見方で決めつけることの方が、子どもが大人に絶望し、援助希求のチャンスを逸する、取り返しのつかない大人の態度です。」

長期化を防ぐために

笠井氏は
「取り返しのつかない大人の態度」
とおっしゃっています。
「取り返しがつかない」こともあるでしょう。
けれど 養育者、まわりの大人が
「この子の気持ちを理解しよう」
と対応することで 確実に変化がおきます。

不登になったお子さんのお母さんに書いて頂いたコラムです。

不登校の中・高生を持つ親の会の世話人の方に書いて頂いたコラムです。

この記事を書いたプロ

松戸こころの相談室 [ホームページ]

心理カウンセラー シェシャドゥリ(福田)育子

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TEL:047-701-7668

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