コラム

 公開日: 2015-02-07  最終更新日: 2015-02-13

個人事業主でも家は建てたい 2


個人事業主でも家を持ちたいです。
でも住宅ローンの審査でスムーズにいかないケースが多いのも事実です。

住宅ローンの審査を少しでもスムーズに進める方法が次の3つです。

1 事業の強みを明確化する
2 3年分の確定申告は極端に低い申告はしない
3 審査の傾向の違いを見極め金融機関を選択する

1 事業の強みを明確化する

まるでマーケティングの記事でも書くのかというタイトルですが、住宅ローンでもやはり重要です。
上場企業ならIR情報から企業の情報を得ることはできますが、個人事業主にはそれがありません。
でも、住宅ローンの審査で大切なのは「収入の安定性」です。
自分はどれだけ安定的に売り上げを挙げることができるのかということを伝えることが必要になります。
融資の担当者も稟議を作成するにあたりそのあたりの情報が十分にあれば、稟議の内容も変わってきます。
同業他社との違い、これまでの経験からの強み、取引先の安定性など自分の事業の強みを洗い出して、まとめてみることはととても重要です。

2 3年分の確定申告は極端に低い申告はしない
 
個人事業主ですと確定申告でできれば所得を少なくなるように経費も計上して・・・なんてやりますが、度を過ぎると住宅ローンの審査で苦労します。
原則、3年分の確定申告書が融資の審査では求められます。
たまにというか結構いるかもしれませんが、去年の申告は家を買おうと思ったから、所得を増やしておいたけど、それまでは極端に少なくなっているというケースがあります。
先日も昨年の申告は借入希望額に対して、問題がない水準の所得になってたもののそれ以前の2年間が極端に少ない所得になっていました。
その所得額は、4人家族が生活するのはおろか独身だってちょと厳しいという水準でした。
もちろん申告で調整していることは分かりますが、あまりにも極端すぎます。
まず重要なのが「収入の安定性」です。
申告書上V字回復しているのは、住宅ローンの審査では必ずしも有利ではありません。
やるなら3年間少しづつ増益になっている方が良いです。
3年間の申告内容からいかに安定しているのかを示せないと厳しくなります。

3 審査の傾向の違いを見極め金融機関を選択する

意外に知られていませんが、住宅ローンの審査はどこの金融機関も同じではありません。
金融機関ごとに審査傾向があります。
同じ人でもA銀行は断られたけど、B銀行はOKだったということは起こります。
個人事業主や会社経営者には厳しいところ、そうでもないところとあります。
こういったことを知って、金融機関を選ぶことも重要です。
ただこの傾向を知るのもこれまで金融機関と住宅ローンの案件で取引がないと、ある程度、数をあたって
「こんな案件ですけど、どうですか?」という感じでリサーチをしていく必要が生じます。

少し過去の実例に触れておくと、縫製業を営むAさんは数年前に個人事業主から法人化していました。
仕事の運転資金の融資で取引のあるメインバンクに住宅ローンの相談をしましたが、東日本大震災時に落ち込んだ時にできた累積赤字がネックとなり、メインバンクですら住宅ローンを否決されてしまいました。そんな状況からのご相談でした。
詳細は割愛しますが、Aさんとの面談の中で「自分の取扱商品の中には日本では自社でしか作れないものがあって・・・」という何気ない言葉が大きなきっかけとなり、Aさんの事業内容を改めて洗い出し、自社の強みを見直しました。
ある金融機関にそれらをまとめたものを住宅ローンの申込書と一緒に提出し、その後多少の紆余曲折はあったものの無事に融資承認を他の銀行から得ることに成功しました。
それを聞きつけたメインバンクも慌てて「やっぱりうちも融資できるようにもう一度掛け合う」と来る状況となりました。

Aさんの場合は柔軟に実態を見てくれる金融機関を見つけられたことと累積赤字はあったものの震災後に業績は回復基調にあったことなども功を奏した形になりました。

あくまでも一例ではありますが、多少時間がかかっても、糸口が見つかれば住宅ローンを借りられる可能性も出てきます。
どうぞあきらめずにチャレンジしてみましょう。

この記事を書いたプロ

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ファイナンシャルプランナー 佐藤陽

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